アンチカンジダ・フードプラン

カンジダ対策にはこの食事


アンチカンジダ・フードプランとは?

腸内や口腔・皮膚・デリケートゾーンのカンジダ過増殖に配慮し、糖質(とくに単純糖)や酵母の“エサ”を短期除去計画的再導入で見極める治療的食事プランです。

目的

  • カンジダの栄養源を断ち、腸内環境と免疫バランスを整える

  • ガス・膨満・下痢/便秘など消化症状や甘味渇望・疲労・頭痛・気分の揺れの軽減

  • 血糖安定と再発予防の食習慣づくり

どんな人に適しているか

  • 腸内カンジダ過増殖が疑われる/再発性カンジダ症がある

  • 消化症状(ガス・膨満・便通トラブル)や糖への強い渇望が続く

  • 広域抗生剤の反復、PPI・ステロイド・ホルモン避妊の使用、糖尿病高糖質食喫煙免疫低下などのリスク要因がある

適否の判断や経過フォローは経験ある医療者と行ってください。


アンチカンジダ・フードプランの特徴

  • 低糖質・低GIが基本(葉野菜・低GI野菜を主役に)

  • 添加糖ゼロ/人工甘味料なし

  • 抗炎症食材(EVOO、ハーブ&スパイス、ナッツ&種子 等)を活用

  • カロリー制限は目的外(栄養密度を優先)

  • 体の気づきを高め、個別トリガー食品を特定

  • カビ負荷が高めのナッツ(カシューナッツ・ピスタチオ等)は除外

進め方(標準プロトコル)

  1. 除去期 4週間
     砂糖・甘味料(天然/人工)・精製穀物・でんぷん質野菜・アルコールとそれら由来の加工品を完全除去

  2. 評価:改善が乏しければ**+4週間**の厳格版(全穀類・一部豆類・一部非でんぷん野菜・全果物・乳製品も一時除去)。

  3. 再導入:症状が落ち着いたら1食品ずつ/3日ごとに戻し、反応を記録。必要に応じプロバイオティクス/処方等を併用(医療者指示)。


各食品カテゴリー(“1皿”の目安つき)

非でんぷん野菜:小鉢1皿 約70–80g(≈1/2カップ)/生の葉物:両手山盛り1杯(≈1カップ)/果物:小1個 100–150g/炊いた穀類:約100g(≈1/2カップ)/主菜たんぱく質:手のひら1枚 ≈100g

食べるべき食材

  • たんぱく質:鶏・七面鳥、ラム、ジビエ、低水銀の魚(サーモン/イワシ/ニシン 等)、卵・硬質チーズ・豆腐/テンペ(※個別に可否調整)、無添加プロテイン

  • 豆類:レンズ豆・ひよこ豆・各種ビーンズ(1?3皿/日まで。厳格版では一時除去のことあり)

  • ナッツ&種子:アーモンド、クルミ、かぼちゃの種、亜麻仁(挽いて使用)等(無塩・無糖

  • 脂質&オイル:EVOO、アボカド油、ゴマ油、亜麻仁油(非加熱)、ヘンプ/くるみ油

  • 非でんぷん野菜1日6?9皿(アブラナ科・葉物・玉ねぎ/にんにくを厚めに)

  • 果物低糖のみ少量(ベリー、ザクロの種、青りんご、あんず、グレープフルーツ、桃 など)※乾燥果物は不可

  • 飲み物:浄水、だし、無糖ハーブティー、**ココナッツウォーター・ケフィア(無糖)**少量、コールドプレス野菜ジュース(無糖)

避ける(NG)食材

  • 砂糖/甘味料(白糖、三温糖、HFCS、ブラウンシュガー、人工甘味料 など)

  • アルコール清涼飲料/エナジードリンク、加糖コーヒー/紅茶

  • 精製穀物・酵母パン・菓子コーンとコーン製品

  • でんぷん質野菜(サツマイモ・ヤム・かぼちゃ 等)※標準期は除外

  • 大豆・ピーナッツ(※医療者の方針で可否調整)、甲殻類

  • 加工肉カシューナッツ/ピスタチオ

  • 市販調味料(砂糖/保存料入り)、りんご酢以外の一部ビネガーは経過で判断


1日の目安

 

  • 非でんぷん野菜 6–9皿果物 0–1皿(低糖)

  • たんぱく質毎食 手のひら1枚(約100g)

  • ナッツ&種子 1–2回/日(20–30g/回)

  • 小さじ4?6/日(“質”重視)

  • 穀類0?1皿/日(標準期は精製穀物×、厳格版では全穀類×)


FAQ

  • 甘い物は? 基本なし。欲しい時はベリーを少量ナッツを合わせて血糖ケア。

  • カフェインは? ケースにより除去。どうしても飲むなら無糖デカフェ

  • 外食は? グリル魚/鶏+野菜などシンプル調理を選び、ソース・衣・パンは回避。

  • 期間は? 標準4週間→評価→必要なら**+4週間**厳格化→再導入

  • プロバイオティクスは? Lacto/Bifido系などを医療者が推奨する場合あり。

  • カロリー管理は? 目的外。栄養密度低糖を優先。


安全の注意

  • 妊娠/授乳中、小児、重度のアレルギー・基礎疾患・低栄養の方は必ず医療者へ相談

  • 強い反応が出た食品は3?6か月再除去してから再挑戦。

  • サプリや処方の併用は担当者の指示で。


実践リソース

  • 可/不可 食材リスト(日本向け量表記)

  • 週間プラン&レシピ(g・ml・「皿/人前」併記)

  • 再導入・症状トラッカー(72時間)

  • “色で食べる”チェック表(フィトニュートリエント6色)

目的は“ずっと制限”ではなく、症状を落ち着かせて食べられる幅を安全に広げること。段階的に進めましょう。