フィトニュートリエント ”食べる色”のガイド フィトニュートリエント(植物性化合物)は、野菜・果物・豆・全粒穀物・ハーブ&スパイス・ナッツ/種子・お茶にふくまれる“色と香りの元”。各フードプランを実行する際の参考にもなります。 脳の健康・抗炎症・心血管・糖代謝・がん予防などに良い影響が示され、毎日の食事で“色を増やす”ことが、もっともやさしい健康投資です。 まずはここから:1日の目標と数え方 目標:野菜・果物 1日9皿(できれば7色すべて) 非でんぷん野菜:小鉢1皿=約70–80g(≈1/2カップ) 生の葉物:両手山盛り1杯(≈1カップ) 果物:小さめ1個=100–150g コツ:**毎食3皿(野菜中心)**を目安に。色が少ないと感じたら、スープ/炒め/サラダに色を足すだけでOK。 色別ガイド(代表成分・期待できるポイント・例) ?? 赤(リコピン/アントシアニンなど) 炎症マーカー低下、血圧・脂質サポート、記憶/認知サポート、紫外線ダメージ対策 例:トマト、ザクロ、スイカ、いちご、ラズベリー、赤パプリカ、ビーツ、赤玉ねぎ、金時豆 ワンポイント:トマトは加熱+オリーブ油で吸収UP ?? 橙(βカロテン/クリプトキサンチン/クルクミン) 2型糖尿病・CHD・骨健康・一部がんリスク低減の示唆、抗炎症 例:にんじん、かぼちゃ、さつまいも、マンゴー、柿、みかん、パパイヤ、ターメリック ワンポイント:油と一緒で吸収UP(にんじん+EVOO) ?? 黄(ルテイン/ゼアキサンチン/ルチン・ジンジャー) 眼の健康、代謝・脳血管サポート、抗炎症 例:レモン、黄パプリカ、パイナップル、ゴールドキウイ、とうもろこし、しょうが ワンポイント:デンプン質(とうもろこし等)はたんぱく質/脂質と一緒に ?? 緑(クロロフィル/グルコシノレート/カテキン) 解毒酵素の応援、抗酸化、心血管・脳・メンタルサポート、エストロゲン代謝の健全化 例:ブロッコリー・ケール・水菜・小松菜・チンゲン菜、アボカド、オリーブ/オリーブ油、緑茶、ハーブ各種 ワンポイント:**アブラナ科は“生/さっと加熱”**で有用成分を守る ????? 青/紫/黒(アントシアニン/レスベラトロール) 血圧・血糖・肝の保護、運動後の回復、免疫やDNA保護の示唆 例:ブルーベリー・ブラックベリー、黒/紫ブドウ、いちじく、プルーン、紫キャベツ、なす、黒米 ワンポイント:ベリーは朝食やヨーグルト、オートミールに ???? 白/ベージュ/茶(硫黄化合物/リグナンなど) 心血管サポート、脂質・糖代謝の後押し、プレバイオティクスで腸内環境に◎ 例:玉ねぎ・にんにく・きのこ、カリフラワー、豆類、ナッツ/種子(ごま・亜麻・かぼちゃ)、オーツ/雑穀、コーヒー/紅茶、ダークチョコ ワンポイント:**タヒニ(ごまペースト)やフラックス(亜麻)**をサラダやスープに 吸収を高める“おいしい組み合わせ” トマト+オリーブ油:リコピンの吸収UP ターメリック+黒こしょう:クルクミンの利用性UP 緑茶+柑橘:カテキンの働きを後押し 加熱+少量の油:カロテノイド(赤/橙/黄/緑)の吸収を助ける よくある質問(短縮版) Q. 生と加熱、どちらが良い? A. 両方がおすすめ。カロテノイドは加熱+油でUP、アブラナ科の解毒成分は生/軽い加熱で維持。 Q. 冷凍・乾燥はOK? A. OK(冷凍ベリーなどは有効)。乾燥果物は糖が濃縮されるため少量に。 Q. オーガニックは必要? A. 可能なら◎。難しい場合はDirty Dozen/Clean 15を参考に。洗浄(重曹水など)・皮や外葉の処理も有効。 はじめ方(3ステップ) 色を数える:今日の食事に何色? “色の偏り”を見つける 毎食3皿:野菜多めで合計9皿/日を目指す 週1の新色チャレンジ:いつもの茶色/白に、赤・橙・紫・緑・黄を1品追加 かんたんメニュー例 朝:ベリー+ヨーグルト、緑のスムージー(葉物+キウイ+ライム) 昼:地中海サラダ(トマト・オリーブ・葉物・豆)+EVOO 夜:蒸しブロッコリー/芽キャベツ+オリーブ油、なす×黒米の温サラダ 間食:みかん/ゴールドキウイ、ナッツとダークチョコ少量 食べる色を増やす=フィトニュートリエントをふやす。 小さな“色足し”を重ねるだけで、からだは確実に変わっていきます。今日の食卓に、もう1色。