クルクミンとは?

炎症と抗酸化の仕組みに着目した栄養アプローチ

カレーなどに使われるターメリック。その鮮やかな黄色をつくる成分が「クルクミン」です。

クルクミンはポリフェノールの一種で、炎症や酸化ストレスに関わる働きが研究されています。食材として身近な成分ですが、サプリメントとして取り入れる際には、目的や身体の状態に合わせた選び方が大切です。

炎症と酸化ストレスは、身体の中でつながっています

炎症は、感染や傷から身体を守るために必要な反応です。一方、その反応が長く続くと、組織に負担がかかります。

また、身体では日々の代謝によって活性酸素が生じています。活性酸素の生成と、それを処理する働きのバランスが崩れた状態を「酸化ストレス」と呼びます。

炎症と酸化ストレスは互いに影響するため、食事、睡眠、運動などを通じて、両方のバランスに目を向けることが大切です。

クルクミンが注目される二つの働き

① 炎症を伝える信号への作用

基礎研究では、クルクミンが「NF-κB」という、炎症に関わる遺伝子の働きを調節する因子に作用することが報告されています。

炎症の信号がどのように伝わるかに着目した研究であり、クルクミンの抗炎症作用を考えるうえで重要な仕組みの一つです。

② 身体が備える抗酸化の仕組みへの作用

もう一つ注目されているのが、「Nrf2」という抗酸化応答を調節する因子です。

Nrf2は、酸化ストレスに対応する酵素や、細胞を守る仕組みに関わっています。細胞研究では、クルクミンによってNrf2経路や、その下流にあるHO-1などの働きが促されることが示されています。

外から抗酸化成分を摂ることに加え、身体自身の防御機構に働きかける可能性が研究されています。

どのような方で検討されるのでしょうか?

  • 膝の痛みやこわばりが気になる方
    変形性膝関節症では、クルクミンやターメリック製剤を用いた臨床試験が行われ、痛みや機能の改善を示す結果が報告されています。製剤や研究条件による違いもあるため、診断や運動療法などと合わせて、補助的な選択肢として検討します。
  • 腸の炎症について治療を受けている方
    潰瘍性大腸炎では、標準治療にクルクミンを追加する研究が行われています。臨床試験をまとめた解析でも、補助療法としての可能性が検討されています。
    取り入れる際は、病状や現在の治療内容を確認し、担当医と相談して進めます。
  • 炎症や栄養状態を含めて、健康管理を見直したい方
    血液検査で炎症に関わる項目が気になる場合は、その背景を確認することが第一歩です。食事、体重、睡眠、運動、基礎疾患などを整理したうえで、栄養面の対応を考えます。
    クルクミンも、その目的と研究の根拠を確認しながら検討する成分の一つです。

自分に合う栄養アプローチを考えるために

炎症の調節や抗酸化には、複数の遺伝子と代謝経路が関わっています。

栄養遺伝外来では、DNA検査を体質理解の補助情報として活用し、食事や症状、血液検査などと合わせて読み解きます。遺伝的な背景から考えられる特徴と、現在の身体の状態を重ねて、栄養アプローチを検討します。

クルクミンについても、期待する働き、服薬、栄養状態、製品の特徴を確認し、一人ひとりに合わせて適否を判断します。遺伝型に合わせたクルクミンの選択については、今後の臨床研究が期待される分野です。

食事とサプリメントでは、取り入れ方が異なります

食事では、ターメリックをカレーやスープなどに使う方法があります。さまざまな食材を組み合わせる中で、香りや彩りを楽しみながら取り入れられます。

サプリメントは、含有量や吸収を高める工夫が製品ごとに異なります。黒胡椒由来のピペリンなどを配合した製品もあるため、成分表示を確認し、用量は製剤と目的に合わせて決めます。

服薬中の方、妊娠中・授乳中の方、肝疾患のある方は、使用前に医師へご相談ください。胃腸症状や、まれに肝障害が報告されているため、使用後に強い倦怠感、食欲低下、濃い尿、黄疸などが出た場合は中止して受診してください。

成分の特徴と、自分の身体を知ることから

栄養アプローチでは、成分の働きとともに、現在の身体に何が必要かを考えることが大切です。

当院の栄養遺伝外来では、食事・生活習慣・血液検査・DNA検査の情報を組み合わせ、体質と身体の状態に合った方法をご提案しています。

当院で取り扱う「クルクセラ」について

クルクミンは、そのままでは体内に吸収されにくい性質があります。そのため、サプリメントでは含有量とともに、吸収を高める製剤の工夫も大切です。

当院では、クレアラボ社(Klaire Labs/SFI Health)の「クルクセラ(Curcuthera)」を取り扱っています。

クルクセラは、クルクミンをリン脂質と組み合わせた「Meriva®」を採用しています。このフィトソーム技術により、クルクミンの吸収と体内での利用を高めるよう設計されています。

当院では、使用目的や栄養状態、服薬内容などを確認し、一人ひとりに合わせて取り入れ方をご提案しています。ぜひお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

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