市販のオメガ3サプリ、どれでも大丈夫?
一度考えたいオメガ3の選び方

「オメガ3は体によいと聞いたので、とりあえず市販のサプリメントを飲んでいます」

栄養外来でもよく聞くお話です。

オメガ3は私たちの体にとって重要な脂肪酸ですが、「オメガ3と書いてあれば何でも同じ」というわけではありません。

特にフィッシュオイルは、EPA・DHAの含有量や重金属などの品質管理に加えて、「酸化していないか」という視点も大切です。

そしてもうひとつ重要なのが、そもそも「自分にオメガ3の補充が必要なのか」を考えることです。

当院ではオメガ3とオメガ6の比率だけで判断するのではなく、他の検査項目、食生活、症状なども含めて総合的に評価しています。

そもそも、なぜオメガ3が大切なのでしょうか?

脂質というと「エネルギー」や「体脂肪」をイメージするかもしれませんが、脂質は私たちの細胞を包む「細胞膜」の重要な構成成分でもあります。

オメガ3脂肪酸の中でも、魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は細胞膜リン脂質に取り込まれ、細胞膜の性質や、炎症反応に関わる脂質メディエーターの産生などに関与しています。

さらに、血中脂質や血小板機能、血管機能などとの関連についても多くの研究が行われています。

つまり、脂質は単純に「減らせばよいもの」ではありません。

どのような脂質を、どのようなバランスで摂っているか。

これが重要です。

オメガ6は「悪い油」ではありません

オメガ3と一緒に語られることが多いのがオメガ6です。

オメガ6も体に必要な必須脂肪酸なので、「オメガ6=炎症を起こす悪い油」と単純に考えるのは適切ではありません。

一方、魚をほとんど食べず、加工食品や揚げ物などに偏った食生活では、摂取する脂肪酸のバランスも偏りやすくなります。

そのため当院では、単に「油を減らしてください」ではなく、普段どのような脂質を摂っているのかを確認します。

当院では「オメガ3/6比」だけでは判断しません

UTOPIART CLINICでは、必要に応じて血液検査でオメガ3・オメガ6を含む脂肪酸の状態を確認します。

ただし、オメガ3/6比が低い=炎症が強い、だからオメガ3サプリメントが必要、と機械的に判断するわけではありません。

脂肪酸バランスは、あくまで身体の状態を理解するための情報のひとつです。

当院では、

・オメガ3・オメガ6を含む脂肪酸バランス
・その他の血液検査項目
・普段の食事内容
・魚を食べる頻度
・加工食品や揚げ物などの摂取状況
・現在の症状
・既往歴や服薬状況

などを総合的に評価します。

そのうえで、まず食事から改善できる部分を整え、それでも不足が考えられる場合にサプリメントを補助的に使用します。

検査値ひとつを見るのではなく、その方の身体全体を見る。

これはオメガ3に限らず、当院の栄養外来で大切にしている考え方です。

市販のオメガ3で特に確認したい「酸化」

オメガ3サプリメントを選ぶとき、EPA・DHAの含有量や重金属を気にする方は増えてきました。

しかし、もうひとつ確認したいのが酸化に対する品質管理です。

EPA・DHAは、多数の二重結合を持つ多価不飽和脂肪酸です。

この構造はオメガ3の生理作用に関わる一方で、酸化されやすいという特徴もあります。

光、熱、酸素などによって酸化が進むと、過酸化物などの酸化生成物が生じます。

そのため、オメガ3サプリメントは単に「EPA・DHAが何mg入っているか」だけではなく、原料の品質から精製、製造、充填、保存まで、酸化を抑える品質管理が重要になります。

市販のオメガ3サプリは、ここを確認

1.「フィッシュオイル○mg」ではなくEPA・DHA量を見る

「魚油1000mg」と表示されていても、1000mgすべてがEPA・DHAではありません。

EPAが何mg、DHAが何mg含まれているのかを確認します。

2.重金属などの品質検査

魚由来の原料だからこそ、水銀、鉛、ヒ素、カドミウムなどに対する品質管理も確認したいポイントです。

「高品質」「高純度」という言葉だけではなく、第三者機関による検査など、メーカーが具体的な品質情報を開示しているかも判断材料になります。

3.酸化に対する品質管理

オメガ3は酸化しやすいため、酸化状態の管理は非常に重要です。

可能であれば、過酸化物価(PV)、p-アニシジン価(p-AV)、総酸化価(TOTOX)などの酸化指標について品質基準を設けているか、第三者認証や検査結果を公開しているかを確認します。

また、遮光、酸素への曝露、製造・保管方法なども品質に影響します。

4.原料と製造方法

どのような魚を原料としているのか、どのように精製されているのか、品質管理についてメーカーが十分な情報を開示しているかも確認します。

「天然」「高純度」といったイメージだけではなく、実際の品質管理を見ることが大切です。

「安いから」だけで選ばない

高価なサプリメントだから必ず高品質というわけではありません。

一方で、オメガ3は毎日体に入れる脂質です。

価格だけを基準に選ぶのではなく、

含有量 × 純度 × 重金属管理 × 酸化管理 × 製造品質

を総合的に見て選ぶことをおすすめしています。

サプリメントも、身体に入るという意味では食品と同じです。

だからこそ、「何が入っているか」だけではなく、「どのような状態で入っているか」まで考えたいと思っています。

基本は食事。必要な方にサプリメントを

オメガ3も、基本は食事から摂ることをおすすめしています。

魚を十分に食べていて、検査上も大きな問題がなければ、すべての方にオメガ3サプリメントが必要なわけではありません。

反対に、魚をほとんど食べない、食事が偏っている、検査や臨床所見から補充を検討したほうがよい場合には、食事指導とともにサプリメントを使用することがあります。

大切なのは、

「オメガ3は体によいから、とりあえず飲む」ことではありません。

自分の身体の状態を知り、食事を確認し、そのうえで必要なものを適切に補うことです。

UTOPIART CLINICの栄養外来では、オメガ3/6比だけで判断するのではなく、血液検査、食生活、症状などを総合的に評価し、一人ひとりに必要な栄養アプローチをご提案しています。

「自分にはオメガ3が必要?」
「今飲んでいる市販のサプリメントは大丈夫?」
「自分の脂肪酸バランスを調べてみたい」

という方は、栄養外来でご相談ください。

 

 

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