健康オタクのドクターがお酒を楽しむ時に気をつけていること
機能性医学から考えるアルコールとの付き合い方
「先生はお酒を飲みますか?」
患者様からよくいただく質問です。
答えは、「はい、飲みます」。
ワインも好きですし、美味しいお料理と一緒にいただく時間も好きです。
そして何より、家族や友人、大切な人との食事の時間が豊かになることも、お酒の魅力だと思っています。
一方で、医師として、そして機能性医学を学ぶ立場として、アルコールが身体へ与える影響も理解しています。
だからこそ、「飲まない」ではなく、「上手に付き合う」ことを心掛けています。
私がお酒を飲む時のルール
私自身が意識していることは、
ということです。
「毎日の習慣」にしないことも大切だと考えています。
アルコールは身体にどんな影響を与える?
アルコールは肝臓でアルコール脱水素酵素(ADH)によりアセトアルデヒドへ代謝され、その後、アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)によって酢酸へ分解されます。
この過程ではNAD?が消費され、酸化還元バランスが変化するとともに、活性酸素の産生や酸化ストレスの増加にもつながることが報告されています。
また、慢性的な飲酒ではビタミンB群やマグネシウムなどの栄養素が不足しやすくなることも知られています。
さらに、空腹時の飲酒はアルコールの吸収速度を高めるだけでなく、胃や腸の粘膜に対する刺激も強くなるため、食事とともにゆっくり飲むことをおすすめしています。
遺伝子によってお酒への強さは違う
日本人ではALDH2遺伝子多型を持つ方が多く、お酒に弱い体質の方も少なくありません。
このような方では、
などが起こりやすく、少量の飲酒でも負担となることがあります。
機能性医学では、こうした遺伝的背景や栄養状態も考慮しながら、お酒との付き合い方を考えることが大切だと考えています。
私が飲酒後に意識していること
飲酒後は、水分補給を十分に行うことを第一にしています。
また、私自身はグルタチオンやN-アセチルシステイン(NAC)などを摂取することがあります。
NACはグルタチオン合成の前駆体であり、グルタチオンは生体内で重要な抗酸化物質として知られています。ただし、これらのサプリメントが飲酒による影響を打ち消すことを示す十分な臨床エビデンスは現時点では限定的であり、あくまでも栄養管理の一環として取り入れています。
「飲まない」より「上手に付き合う」
アルコールは飲まなければ健康上のリスクは少なくなります。
一方で、お酒には人とのつながりや食事を楽しむ文化的な側面もあります。
だから私は、「絶対に飲まない」でも「好きなだけ飲む」でもなく、自分の身体の声を聞きながら、適量を楽しむことを大切にしています。
健康は、我慢の積み重ねではありません。
身体を大切にしながら、人生も楽しむ。
それが私自身のアルコールとの付き合い方です。